『ドクターマーチン』にはまだまだ知名度は低いですが、ローファータイプの靴がいくつかあります。
私が所有しているのは「ADRIAN(エイドリアン)」というタッセルローファータイプのモデルです。今回はこの「エイドリアン」について詳しいレビューをしていきたいと思います。
普通のローファーとは一味違う『ドクターマーチン』のローファー。シルエットなどより詳しく解説するために「G .H .BASS」のローファーとの比較もしていきます!
ドクターマーチンのローファーが気になっている人は絶対見てくださいね!きっと欲しくなっちゃいます!
Dr.Martens ADRIAN ローファー
今回紹介していくのは『ドクターマーチン』の「エイドリアン」です。
甲の部分にフリンジのような装飾がありますが、こういったタイプのローファーを“タッセルローファー”と呼びます。
『ドクターマーチン』の中では3ホールや8ホールの陰に隠れて目立たない存在ではありますが、ファッションにも合わせやすくとてもおすすめのモデルです。
私のモデルはパテントレザーを使ったピカピカのモデルです。普通のモデルとはレザーなど一部仕様が異なります。
Dr.Martens ADRIANとはどんなローファーなのか?
まずは「エイドリアン」がどんなローファーなのか見ていきましょう。
『ドクターマーチン』が生み出したローファーなだけあって、なかなかに特徴的なモデルに仕上がっています。
他にこんなローファーはまずないです!
タッセル付きのカジュアルローファー
外見は「タッセルローファー」と呼ばれる見た目になっています。タッセルローファーの起源はアメリカの高級靴ブランド「ALDEN(オールデン)」のようで、1960年頃から一般に認知され始めたのだそうです。
本来であればタッセルローファーはビジネスシーンでも履かれるフォーマルなものであるはずですが、『ドクターマーチン』のローファーの場合にはフォルムも装飾も独自の解釈が入っており、他ブランドでは見られないカジュアルなタッセルローファーに仕上げられています。
カジュアルな服装に合いますし、綺麗めな服装に合わせてもハズしになります。結構守備範囲は広いです!
1980年から発売されているドクターマーチンの定番
『ドクターマーチン』というブランドは1960年から靴の量産を始めました。これはタッセルローファーが一般に認知され始めたのと同じくらいのタイミングです。
そして「エイドリアン」が発売されたのが1980年。イギリスのコブスレーンの工場で作られ、現在まで販売され続けている定番になりました。
時代が変わっても色褪せない、「エイドリアン」の完成度の高さが伺えますね。
当時のイギリスではタッセルローファーはストリートでも人気。イギリスのルードボーイたちが白い靴下とショートパンツに合わせていたのだそうです。
意外にもコーディネートに取り入れやすい
「エイドリアン」の魅力のひとつはコーディネートに取り入れやすいこと。
ボリュームはありますがどんな服に合わせてもOK。シンプルな服装に合わせれば程よい主張をしてくれて、カジュアルな服装に合わせても違和感なく溶け込んでくれます。
それからとても歩きやすいので、ついつい持っていると履いてしまう一足です。
フリンジがついていると合わせにくいかとも思いましたが、そんなことはありませんでした。特に夏場はめちゃくちゃ活躍してくれています!
エイドリアンから派生したたくさんのローファーたち
実は、『ドクターマーチン』ではこの「エイドリアン」から派生して様々なローファーのモデルが発売されています。
「エイドリアン」を元に厚底にしたモデルやタッセルを取ってシンプルにした「PENTON(ペントン)」など発売されているので細かな好みに合わせて選べます。
イギリス製の特別モデルMIEもあります!好みのものを探してみると楽しいと思います!
ドクターマーチンのローファーはここが一味違う
皆さんは普段ローファーを履きますか?私はこれまでにいくつかのローファーを履いてきました。その目線から『ドクターマーチン』のローファーがどう違うのかお話していきたいと思います。
『ドクターマーチン』のローファーはすごく特殊です。
ローファーとしてはあり得ない履き心地
ローファーという種類の革靴は、普通どれだけフォルムを削るかで作られます。足の形にピタリと吸い付くようなフォルムに仕上げられ、平たく・薄く・余分なものを削って作られます。
よって、ソールは薄くなり反りはいいものの歩き心地は硬いことが多いです。
これに対して「エイドリアン」は空気が詰まったエアクッションソールが採用されています。これは『ドクターマーチン』では定番の反発力が高くてとても歩きやすいソールです。
このソールが使われていることによって、「エイドリアン」はローファーなのに足が疲れないという稀有な立ち位置のモデルになりました。
汚れに強いスムースレザーを採用
私の「エイドリアン」はパテントレザーというレザーが使われていますが、一般のモデルでは「スムースレザー」という『ドクターマーチン』お馴染みの素材が使われています。
このレザーの特徴はとにかく汚れや水に強く光沢感が長続きすること。タッセル付きのローファーはタッセル部分に汚れが溜まりやすい欠点があります。
しかし、スムースレザーであればブラシングやちょっと汚れ落としクリームで磨くだけで革がピカピカに復活します。
スムースレザーのローファーならストレスなく履けます。
唯一無二のデザイン性の高さ
最後はやっぱりデザイン性の高さです。私がこのローファーを購入した理由もこれです。
ローファーなのに厚いソール!ローファーなのにボリュームがあるデザイン!ドクターマーチンらしさも全開!
こんなデザインのローファー他にありません。というか、『ドクターマーチン』にしか「エイドリアン」は作れません。
エイドリアンを履くことからしか摂取できない栄養素があるのです。
G.H.BASSのローファーとドクターマーチンのローファーを比較
「エイドリアン」の特徴を紹介しましたが、やっぱり他のローファーと比較したほうがわかりやすいでしょう。と、いうわけでローファーを生み出したブランド「G.H.BASS」より「ローガン」というローファーと比較をしていきたいと思います。
「ローガン」は“ペニーローファー”という種類のローファー。タッセルなど飾りがない、より皆さんがイメージするローファーに近いデザインだと思います。
全く異なるソールの厚さ
『ドクターマーチン』の特徴である「エアクッションソール」を比較してみました。
「ローガン」と比較すると「エイドリアン」のソールの厚さが際立ちます。普通のローファーのソールは薄いので、むしろ「エイドリアン」が特殊なわけですが…
地面の状況が伝わってくるくらい薄い「ローガン」のレザーソールに対して、「エイドリアン」はクッションで地面の衝撃を足に与えないようになっています。
長時間歩くような使い方はローファーにはおすすめしませんが、「エイドリアン」ならある程度安心していいと思います。
ちなみにレザーソールにはレザーソールのいいところがあります。ローガンもお気に入りのローファーです。
ボリューム感やコバの貼り出しでドクターマーチンはよりカジュアル
「エイドリアン」の方が全体的にボリューム感があります。どちらも私の足にはピッタリサイズなのでサイズに違いはないハズですが、「ローガン」の方が小さく見えます。
また、コバの張り出しも『ドクターマーチン』は強いです。小さな部分ですがボリューム感を強く感じるポイントです。
上から見るとよくわかるシルエットの違い
横からでもボリューム感の違いは十分わかりましたが、上から見るとよりシルエットが異なることに驚きます。
同じサイズのはずなのに「エイドリアン」のほうが一回り大きく見えます。かかとの部分も「G.H.BASS」が絞り込まれているのに対して『エイドリアン』は少し開き気味です。
こうしてみるとエイドリアンが既存のローファーの枠にとらわれずに作られているのだとわかりますね。
ADRIAN唯一の悪いところはサイズの選びにくさ
「エイドリアン」の唯一の欠点はサイズの選びにくさです。
3ホールや8ホールのような『ドクターマーチン』は靴紐でサイズの調整が可能です。なのでサイズ選びが簡単ですが、「エイドリアン」の場合には足のサイズがそのまま靴のサイズに合っていないといけないので試着は必須です。
上の記事で『ドクターマーチン』のサイズ選びの方法を詳しく解説していますが、できれば試着をして購入するのをおすすめします。または、下の記事中で触れているサイズ交換をしてくれるショップを使って購入するのを強くおすすめします。
本当に良いモデルなんですが、サイズ選びの難しさがあって初心者にはおすすめできないのです。これさえ解消できれば人とあまり被らないし最高です!
ドクターマーチン ADRIANローファーのメンテナンス方法
「エイドリアン」を購入したら長く綺麗に履くためにメンテナンスが大切です。
簡単にではありますがメンテナンスの方法について解説しておこうと思います。
基本のメンテナンス方法はどれも同じ
基本的な『ドクターマーチン』の手入れ方法はどれも同じ。「エイドリアン」も3ホールも8ホールも変わりません。
ブラッシングとレザー用のローションで汚れを落とし、靴クリームで栄養を入れてブラッシングで艶を出します。
具体的な方法は下の記事を参考にしてみてください。使用する道具の紹介もしています!
タッセルローファーだからこその注意点
しかし、タッセルローファータイプの「エイドリアン」ならではの注意点も。
それはタッセルの部分に汚れやホコリが溜まりやすいということです。
ゆらゆらと揺れるタッセルですがこのタッセルとローファーの間、また、細長い革が連なる部分と本体の間に汚れが溜まりやすいです。これには特に防ぐ方法はないので、定期的にブラッシングと汚れ落としをしてやるのがおすすめです。
並行輸入品のADRIANの価格について
並行輸入品のADRIANについても調べてみたので報告です。
並行輸入品の詳しい説明は上の記事を参考にどうぞ!
並行輸入品のADRIANですが、値段は定価の約10%オフ程度といった感覚でした。他モデルの並行輸入品と比較するとイマイチお得感は感じられません。
おそらく理由としては3ホールや8ホールなどといった超定番モデルに比べると人気が低いため値段を下げて販売しにくいのだと思います。
この値段の差であればサービスに優れるドクターマーチンの公式ストアから購入した方が良いのではないかと思います!
まとめ:【G.H.BASSと比較も】Dr.Martens ADRIAN ローファーをレビュー
今回は『ドクターマーチン』のローファー「エイドリアン」についてレビューをしてみました。ローファーとは思えないボリューム感と履きやすさでとてもおすすめのアイテムです。
また、ローファーの定番ブランド「G.H.BASS」との比較も行いどんなところが普通のローファーと異なるのかも具体的に知っていただけたと思います。
エイドリアンにしかない魅力があります。ぜひ、コーディネートを楽しんでみてください!
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