私は現在7足のドクターマーチンを履いています。そのうち一足はサンダルなんですが、今回はこれを除いた6足のブーツとシューズの経年変化をまとめてみました。
6つのモデルのドクターマーチンについて写真を使って経年変化を紹介していくので、ドクターマーチンを買おうか検討している方やどんな風に育っていくのか気になる方はぜひご覧ください。
- ドクターマーチンの経年変化
- 素材による経年変化の違い
- 経年変化を楽しむための方法

この記事でこんなことがわかります!
ドクターマーチンの経年変化をまとめてみました

ドクターマーチンを含む革靴の楽しみ方のひとつが経年変化(エイジング)です。履くと基本的には劣化していくスニーカーと違って、本革を使った革靴はシワが刻まれたりツヤが出たりといった経年変化を楽しむことができます。

革靴に関していえば、うっかりぶつけた傷だって味になってしまいます!
今回は私がこれまでに履いてきたドクターマーチンたちを写真で紹介していきます。「購入を検討しているドクターマーチンが時間の経過でどんな風になるのかな?」「自分のドクターマーチンもこんな風に育つのかな」そんなこと知りたい人にぴったりの記事だと思います。
ドクターマーチン6モデルの経年変化

今回紹介するのモデルは全部で6モデルです。
- 1461 3ホール
- 1461 8ホール
- 2976 チェルシー
- mono 1461 3ホール
- ADRIAN ローファー
- MIE 6ホール

これらを写真と一緒に順番に紹介していきます!
1461 3ホールの経年変化

モデル名 | 1461 3ホール |
アッパーの素材 | スムースレザー |
ドクターマーチン公式オンラインサイトURL | https://jp.drmartens.com/category/MEN_ORG_SHOES_1461/ORIGINALS_SHOES_SMOOTH_1461_59.html?DRMARTENS_COLOR=BLACK |
トップバッターは1461 3ホールです。シューズタイプで脱ぎ履きしやすく、履き心地も良いので一番長く履いている一足です。経年変化によって履きジワが入り、光沢感もよく出ていると思います。


履きジワが最も出ているのは足の指の付け根の部分。一番折れ曲がる部分ですから履きジワも深く付いています。それからかかとの部分も。この部分は脱ぎ履きの時にどうしても少し折れてしまいます。見た目は少し悪いですが、革が柔らかくなって履き心地が良くなるので悪いことばかりではありません。
また、ツヤ感も買った当初と比べると全然異なるものになっていると思います。

3ホールのショートシューズで気をつけて欲しいのがかかとの部分への負荷です。私の場合にはこの3ホールを相当酷使していたのでそのせいもあるのですが、左のかかとの部分の革が少し裂けてしまいました。幸い革の裂けはあまり進行せずそのまま履けていますが、靴べらなどで無理に力をかけて履くのはトラブルのもとになってしまいます。

「ドクターマーチンの革はあまり経年変化が楽しめない」と噂されますが、それは嘘だと思います。明らかに購入時とは異なる質感に変化したからです。購入時はどちらかというと表面だけが光る“浅いツヤ”なんですが、靴クリームを使ってだんだんとメンテナンスを重ねることで“革の奥の方から滲むツヤ”に変わったように思います。

一番最初に購入した思い入れのあるドクターマーチンなので、履けなくなるまで愛用したいと思います。
1460 8ホールの経年変化

モデル名 | 1460 8ホール |
アッパーの素材 | スムースレザー |
ドクターマーチン公式オンラインサイトURL | https://jp.drmartens.com/category/ALL_8HOLE/ORIGINALS_BOOTS_SMOOTH_1460.html?DRMARTENS_COLOR=BLACK |
1460 8ホールはドクターマーチンを象徴するモデル。足をすっぽりと覆うブーツタイプなので経年変化でシワが入る部分も多いです。

トゥ近くのシワです。この部分の質感はあまり3ホールと変わりないように思います。使われているレザーも同様のスムースレザーなので当然といえば当然です。スムースレザーを使ったドクターマーチンに関しては似たような経年変化によるシワが入ります。

その一方で全く異なるのが履き口付近のシワです。最初はシワひとつなかった部分ですが、人の足の動きに最適化されるようにシワが入っていきます。ブーツタイプのドクターマーチンはシューズより大きな経年変化が楽しめるので、経年変化が好きな人であればぜひおすすめしたいです。

ブーツなので暑い時期には儚い分履く頻度は少なめです。よってメンテナンスも3ホールほどは行っていないので光沢感ここからもっと期待したいところ。しかし、波打つような革の経年変化の満足度は高いです。ドクターマーチンのブーツは頑丈で長く付き合えますしおすすめです。
2976 チェルシーブーツの経年変化

モデル名 | 2976 チェルシー |
アッパーの素材 | スムースレザー |
ドクターマーチン公式オンラインサイトURL | https://jp.drmartens.com/category/ALL_8HOLE/ORIGINALS_BOOTS_SMOOTH_1460.html?DRMARTENS_COLOR=BLACK |
2976 チェルシーは靴紐のないシンプルなデザインが特徴の一足です。サイドのゴムで固定するこのタイプの靴はサイドゴアブーツとも呼ばれます。私が持っているチェルシーは紹介した3ホールや8ホールと同じスムースレザーを素材にしていますが、カラーはチェリーレッドです。早速経年変化を見ていきましょう。

チェルシーの経年変化は他の紐があるドクターマーチンとは異なり独特です。足の指の付け根の部分から徐々に波打つように履きジワがつきます。他の靴ほど深いシワにはならず、シワを分散するような独特な経年変化をします。

カラークリームを使って補色をしているのも関係しているとは思いますが、チェリーレッドの発色の良さは購入当時からずっと変わりません。ただ、クリームを入れることで最初はマットな質感だったのが光沢感が出て今のような雰囲気になりました。ブラックのドクターマーチンよりもチェリーレッドのドクターマーチンの方がより経年変化は楽しめるでしょう。


履き口のサイドゴアも若干の伸びがあります。しかし、履き心地が緩くなったかというとそんなことはなくしっかりとフィットしてくれます。脱いだ時にゴムが完全には戻らないのはサイドゴアブーツの宿命なのでしょう。
しかし、それだけ履いてやれたということなのでちょっと誇らしい気持ちもありますね。他にない経年変化でお気に入りの一足です。
1461 mono 3ホールの経年変化

モデル名 | 1461 mono 3ホール |
アッパーの素材 | スムースレザー |
ドクターマーチン公式オンラインサイトURL | https://jp.drmartens.com/item/ORIGINALS_SHOES_SMOOTH_1461_MONO.html?DRMARTENS_COLOR=BLACK |
ドクターマーチン monoはその名前の通りモノクロで構成されるドクターマーチンです。アッパーだけでなくソールもステッチも、インソールまで黒!しかもただの3ホールに見えるかもしれませんが、実はトゥの形などが若干スマートにされています。

基本的な経年変化の様子は先に紹介した3ホールと同じです。トゥの部分に深いシワ。革の表情も履き込むことでツヤが出ています。とはいえ比較的履きこみは少ない方なのでまだまだツヤは浅い感じです。

こうして上から見るとわかるのですが、ただの3ホールと比べるとトゥが尖っています。これに伴ってなのか、履きジワが少し後ろにずれているような感覚があります。

履き口のシワもこの通り。気をつけて履いていても多少のシワはついてしまうものですね。ただ真っ黒なだけに見えるmonoも履き続けると革質の変化が見て取れます。些細な変化に思えても、実際に履いている自分にとっては日々感じる大きな変化です。
ADRIAN ローファーの経年変化

モデル名 | エイドリアン ローファー |
アッパーの素材 | パテントレザー |
ドクターマーチン公式オンラインサイトURL | https://jp.drmartens.com/item/ORIGINALS_SHOES_POLISHED_SMOOTH_ADRIAN.html?DRMARTENS_COLOR=BLACK |
続いてはエイドリアン ローファーです。このシューズは使われている素材が変わっていて、パテントレザーという素材が使われています。本革ではありますが、革の上に光沢感を持つ樹脂が厚い層になっていて、まるでエナメルのような質感です。一般的なスムースレザーのドクターマーチンも光沢感は強いですが、それを遥かに凌駕する光沢感です。

このローファーに関しては、基本的にはドクターマーチンの純正クリームのみを使ってメンテナンスしています。靴クリームなどを使ってもいいのかもしれませんが、そのままでこれ以上ない光沢感なので純正クリームを使った簡単なメンテナンスだけで十分です。特に太陽の下に置くとまるで鏡のように日光を反射します。

パテントレザーのシワですが、線上に入ります。スムースレザーが細かく、遠目で見ると波のようにシワが入るのに対して、パテントレザーのエイドリアンに関しては線のようになってシワが入る特徴があります。


パテントレザーは頑丈であまり経年変化はありません。それなりには履いているつもりなのですが、履き口もまるで新品のような見た目です。経年変化を楽しみたいという人にとってはあまり選択肢にならない素材でしょうが、最小限の手入れで綺麗に履きたいという方にとってはとてもありな選択肢であると思います。
MIE 6ホールの経年変化

モデル名 | 1460 8ホール |
アッパーの素材 | QUILONレザー |
ドクターマーチン公式オンラインサイトURL | https://jp.drmartens.com/item_list.html?searchbox=1&siborikomi_clear=1&keyword=MIE&k_uid=6Qx7cZboSYTNAsYDV0I78OWXczP2WE&q=MIE&request=max_row&SEARCH_MAX_ROW_LIST=40 |
最後に紹介するのはイングランドで作られるドクターマーチンの高級ラインMIEより6ホールです。アッパーに使われている素材はQUILONレザーという素材で、通常のラインには使用されません。革の表面を黒に染めた“茶芯”とよく呼ばれる素材で、このブーツに関してはまだあまり履けていないので経年変化は少ないですが、擦れたり傷がつくと下時の茶色が表面に出て独特な経年変化をします。

履いてまだ半年も経たない状況なので、履きジワはまだまだ薄いです。しかし、明らかにスムースレザーのドクターマーチンよりもシワが細かいように感じています。深いレザーが出やすいスムースレザーと対照的に、QUILONレザーはきめ細かい薄いシワが集合するようなイメージです。

光沢感に関してもまだまだ育成中ですが、おそらく若干マットな雰囲気に変わっていくのではないかと思います。というのも、茶芯の革なので黒の靴クリームを極力使用せずに仕上げたいと考えています。
茶芯部分に下手に色をつけたり、レザーの切断面に見える茶色の部分にクリームがつくのを避けたいからです。

バックから見ると若干の履きジワは寄っているものの、まだまだ経年変化の途中といった感じ。あと1年も履けばきっと美しい経年変化を見せてくれるものと思います。
素材ごとに異なるドクターマーチンの経年変化

今回紹介したドクターマーチンですが、アッパーに使われていた素材は全部で3種類です。
- スムースレザー
- パテントレザー
- QUILONレザー
比較してみるとそれぞれの素材に違いを感じたので、これからドクターマーチンを選ぶあなたに参考になるよう素材ごとの経年変変化の違いをまとめておきたいと思います。
スムースレザーの経年変化

スムースレザーはガラスレザーの一種であるため、あまり経年変化がないと思われがちです。しかし、しっかり履き込んで靴クリームによるメンテナンスを行うことでツヤは深くなりますし経年変化を楽しむことは確かに可能だと思います。

チェリーレッドのスムースレザーも同様で、経年変化を楽しむことができます。むしろ色がブラックよりも明るい分、シワがわかりやすく変化を敏感に感じ取れるかもしれません。

シワは入りやすく、細かなシワが入るというよりは太い一本ジワが入りやすいような革質だと感じています。
パテントレザーの経年変化

パテントレザーに関しては、あまり経年変化がないレザー素材だと思います。というのも革の上に光沢感を出すための層が作られていますが、その層が厚すぎてレザーの変化が見られないのです。

履きジワも付きにくく総じて維持はしやすいですが経年変化を楽しむという意味では物足りなさを感じるかもしれません。
QUILONレザーの経年変化

QUIONレザーは茶芯のレザーです。ドクターマーチンの中でも高級なMIEモデルに基本的に採用される素材です。茶芯独特の経年変化を楽しむことができ、シワの入り方なども独特だと感じました。
一本ジワがドンと入るというよりは負荷がかかる部分に小さく細いきめ細かいシワが寄っていくイメージです。

シワ一本一本は浅く、質感の高さを感じます。
ドクターマーチンの経年変化を楽しむのに大切なこと

ドクターマーチンの経年変化を楽しむには、2つ押さえておきたいポイントがあります。

経年変化を十分楽しむためのノウハウを伝授します!
自分の足のサイズに合った靴を選ぶこと

まず、自分の足の大きさに合ったドクターマーチンを選びましょう。
サイズが合っていないと、普通ではつかないような場所にシワがつくことがあります。また、靴の遊びが多いせいでぶつけやすくなり不意の傷がつきやすくなることもあります。
長く履けるドクターマーチンの革靴なのですから、自分のサイズに合ったモデルを選ぶことが重要です。
メンテナンスを忘れないこと

経年変化を楽しむにはメンテナンスも重要です。履いた後のブラッシング、定期的な靴クリームを使ったメンテナンスをしておけば革にツヤが増しますし、栄養不足で革が硬くなったり革が破れるような事態も避けることができます。
メンテナンスの方法によってもドクターマーチンは異なる経年変化をします。上の記事でメンテナンスの方法を紹介していますが、これを参考に皆さん自身でブラシやクリームを見つけてメンテナンスと経年変化を楽しんで欲しいと思います。
まとめ:【全6モデル】ドクターマーチンの経年変化を写真でじっくり見てみよう

今回はドクターマーチンの経年変化ついて紹介してきました。一気に6足のドクターマーチンのエイジングを見比べる機会はあまりなかったので、自分でも革質による変化の違いなど勉強になりました。
皆さんのドクターマーチンはこれからどんな経年変化をするのでしょう?履く人や機会、メンテナンスの方法などで同じ靴でも全く異なる変化を遂げるのが面白いポイントです。

ドクターマーチンの経年変化を一緒に楽しんでいきましょう〜!
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